『あみぐるみの技法書』 by 日本あみぐるみ協会(誠文堂新光社)

というわけで、今回は手前の『あみぐるみの技法書』をご紹介したいと思います。

最近あみぐるみの認定講座を始めるなど、活発に動かれている日本あみぐるみ協会編です。表紙のクマさんの作り方は、この本ではなく下記のキットで手に入ります。

「しろくまのウォルター」
http://shop.amigurumi.jp/?pid=21120724

繰り返しますが本書には作り方が載っていないのでご注意を。

脱線しますが、この「しろくまのウォルター」、かわいいなあと思っていていつかパターンレビューするために買ってみようかなと、密かに自分のリストに入れているレシピなんです。かわいいですよねえ(2回目)

さて、本書の内容ですが、これはいわゆる作品の作り方がたくさん載っている類の本ではありません。あみぐるみ作品の作り方は全部で3つ。そのほか、あみぐるみ協会員のみなさんの作品がグラビアで載っています。が、レシピはついていません。

ではどういう本なのかというと、

こういうかぎ針編みの基礎から始まり、

「作りたい形を作るためにはどうすればいいのか」というTipsがたくさん載っている書籍です。

編み方以外にも、

とじ方も。目の拾いかたやかがりかたなどで、編み目以上に作品の表情も変えることがあります。その辺りを詳しく解説しています。

いちばんいい例えは、辞書だと思います。ほかに作りたい作品のレシピがあったり、オリジナルを作っていたりする人が、「この部分をブラッシュアップしたいんだけど、どうするといいかなあ?」と思ったときに参照する、というのがいちばんいい使い方だと思います。

何よりも、「体の特定のパーツの作り方」とか、「色の変えかた」とか、「きれいなとじかた」とかって、各作り手の秘伝のタレみたいなところがあるじゃないですか。それぞれに美しく作るためのコツはあるんだけど、そこはなかなか人に教えるものではないっていう。

そういう、技術のコアみたいなところを惜しげもなく伝授してくれるという意味ではかなり珍しいアプローチの本だと思います。色々なところを読んでいて、「なるほどこういうやり方でも同じことができるのか!」とフムフムしました。

という意味で、なによりもまず最初に買う、という教科書本ではありませんが、自分の技術を高めていきたい!と思ったタイミングで読むとすごくありがたい本になりそう。ご興味のある方はぜひご覧くださいね。

子どもの頃、誠文堂新光社の「子供の科学」を定期購読してたんです。ちょっとニッチよりというか、今の言い方で言うなら(褒め言葉としての)オタク的に突き詰める出版物を出しているという印象が強かったので、この本の出版者としてはぴったりだなあと思いました。

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コメント

  1. […] (一緒に写っている『あみぐるみの技法書』レビューはこちら) […]

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